コラム

著書コラム

日本語の教科書
畠山雄二

写真:日本語の教科書

コラムの執筆の依頼をもらっちゃったのであるが、さて、何を書いたらいいものやら・・・。まあ、もう本も刊行されたことだし、後日談でも書こうかな〜と思ったが、それは「あとがき」にもう書いちゃってるし・・・。やれやれ、書くことがない、困った、困った。

ということで、特に書くことがないので(笑)、この本を誰にどんな風に読んでもらいたいのかについて書いてみたいと思う。まあ、タイトルが『日本語の教科書』となっているぐらいだから、日本語の文法に興味ある人に読んでもらいたいのは確かである。が、実は、英文法に興味が ある人にも読んでもらいたかったりする。というのも、皆さんもうすうす感じていることかと思うが、日本語の文法に興味のある人というのは、だいたい、英文法オタクだったりするからだ(そこのアナタ!身に覚えがあるでしょ(^^))。

まあ、そんなこんなで、『日本語の教科書』は日本語の文法に興味がある人だけでなく、タイトルとは裏腹に、英文法オタクにも(というか、まさに英文法オタクに!)読んでもらいたかったりする。そして、これまた矛盾するような言い方というかパラドキシカルな言い方をすると、(こんなことを言うと日本語文法の専門家に叱られちゃいそうだが、というか確実に日本語文法の専門家をキラせちゃうが、)日本語の文法の神髄を知り尽くしているのは、実は、日本語の文法の専門家よりも英語の文法の専門家であったりするのだ。実際、それを裏付けるかのように、本書『日本語の教科書』の執筆陣の大半が英文法の専門家で(も)あるのだ。

と、まあ、そのようなこともあり、本書は純粋に日本語の文法に興味がある人はもちろんのこと、英文法が好きで好きでたまらない、そういった英文法オタクにも読んでもらいたいというのがある。しかも、「なるほど、日本語だとこうなるのか・・・それなら英語だとどうなるのかな?」と常に疑問をもちながら読んでもらいたいというのがある。そして、それが本書の正しい読み方というか使い方だったりする。

以上のことからおわかりになられるように、ことばを換えて言うと、本書『日本語の教科書』は、タイトルこそ「日本語」という名称がついているが、留学生に日本語を教えている日本語教師といった人だけでなく、日本人に英語を教えている<全ての>英語教師に読んでもらいたいというのがある。英語教師絡みでちょっと書くと、昨今、日本の英語教育はダメだとか、どうしようもないとか、意味がないとか、やることなすことお笑いだとか、完全に負のスパイラルに陥っているとか(もっと書きたいが悲しくなるのでやめる)いろいろ言われたりしているが、実は、なぜダメかというと(ダメなのは私も認める)、それは、英語教師が(英語の本質についてな〜んにも分かっていないというのはコッチに置いておくとして)母語である日本語の文法について無知であるからなのだ。

さて、そろそろまとめに入ろうかと思うが、日本語の文法に興味がある人も英語の文法に興味がある人も、まずは日本語と英語の「知られざる世界」について知る必要がある。そのためにも、まあ、だまされたと思って(とはいうものの、私はだましはしないが)本書『日本語の教科書』と拙著『言語学の専門家が教える新しい英文法』を併せて読んでみることをお勧めする。そして、日本語と英語の琴線に触れたのであれば、今度は、人間の言語そのものの琴線に触れてみるといいだろう。そこでお勧めなのが、拙著『情報科学のための自然言語学入門:ことばで探る脳のしくみ』である。今紹介した3冊を全て読めば、文字通り三位一体となり、言語の本質をこれまで味わったことのない感動とともに読む者に教えてくれるであろう。まあ、さしずめ、この3冊は理論言語学における「秘宝館」といったところであろう(笑)。読んで興奮しない人は知的に不感症だといえよう。いや、マジで。

と、まあ、最後は私が手がけた本の宣伝になってしまったが、ま、いいかなと(^^)

さて、もうこれで最後にするが、実は、(拙著『情報科学のための自然言語学入門:ことばで探る脳のしくみ』を読んでいただけると分かるように、)日本語と英語はラブラブの関係にあるのだが、さらにマクロに見ると、実は、言語と音楽もラブラブの関係にあったりする。このあたりのことはまた何か機会があれば熱く語ってみたいと思う(実は、私が文法以上に熱を上げているのが「音楽の文法」ともいえるものであり、そのあたりの私の燃えぶりというか萌えぶりは私のホームページの「趣味の部屋」をご覧になられるとおわかりになられるかと思う)。

『日本語の教科書』の詳細はこちら

2009年06月24日

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