コラム

著書コラム

徹底練習 しっかり学ぶ中学英語
坂本訓隆

写真:徹底練習 しっかり学ぶ中学英語

 サーブ・アンド・ボレーを武器とした新鋭ジョン・マッケンローと強烈なトップスピンで相手をねじ伏せる王者ビヨン・ボルグ。ウインブルドンでの二人の熾烈な戦いを深夜のテレビで観戦して私は熱くなりました。四半世紀ほど昔、私が大学生のときの話です。それからいっそうテニス同好会での練習に励んだものです。それだけに飽き足らず、公園の適当な壁を見つけて、一生懸命壁打ちもしました。ラケットの真ん中、いわゆるスイートスポットに当たったときの感触をしっかり自分の体にしみ込ませるために、トータルで何千回、何万回打ったかわからないぐらい壁打ちをしたものです。グリップの握り方、ラケットの振り出し方、インパクトの位置、フォロースルーのラケットの位置。これらに注意しながら何回も何回も体に覚え込ませようとボールを打ちました。単にテニスといっても、そのショットにはいろいろあって、フォア、バックのストローク、ネットについてのボレー、スマッシュ、それからサーブ。またそれぞれに回転のかけ方によってスピン、スライス、フラットとあります。それぞれにそれぞれのラケットの使い方があって、テレビで見てるとネットをはさんで双方が打ち合う単純なスポーツのように思われるかもしれませんが、そこにはテクニックのみならず心理的な駆け引きなどもあって、経験者ならご存じのようになかなかこれが奥が深くて、そして楽しいのです。
 それからウン十年。今は週末に2時間ほどできるかできないかぐらいですが、若いときにくらべるともちろん体は動かなくなってきましたけれども、それなりにテニスを楽しんでいます。そして、今でも若いころに何回も練習して身についた感触、感覚は大いに役立っています。ほとんど仲間と試合をして楽しんでいますが、試合の中で飛んでくるボールは多種多様ですし、それなりのスピードですから、いちいち振り方を考えている暇はもちろんありません。これって、ある種、英語と似ているよなぁ、とある瞬間、私は思いました。そうです。テニスも、試合中、どう打って、こう返ってきたらこうして、相手が多分こうするだろうから、そのときこっちへ打って…などと打つコースなど作戦は考えても、フォアハンドの打ち方やバックハンドの打ち方、ボレーの仕方などはいちいち考えません。そんなもの、もう考えなくても身についているはずで、そんなこと考えてたら試合にはなりません。どうショットを組み立ててポイントを取るかを考えているのがふつうです。英語もそうだよな、と思いました。会話はどう進むかわからないのに、文法規則をいちいち考えている暇は当然ありません。二十代の頃、英会話学校でネイティブに習っていたとき、しっかり自分で何回も声に出して練習して自分のものになっているフレーズや単語は会話時にも出てきますが、そうでないものはいきなりは出てきません。練習して身についていないショットは試合中に打てないのと同様、何回も口に出して練習して自分のものになっていないフレーズは、瞬時には使えないことを実感しました。こういう内容を話したいと思っても、その基本フレーズや単語などが身についていないと口からは出てこないのです。ですから、基本は何回も何百回も何千回もくり返しておくことが必要です。テニスの壁打ちのように。
 基本的な単語・熟語・構文や文法などを身につけるには、まさに何回もくり返さなければいけません。反復練習こそが不可能を可能にしてくれます。何回も自分の手で書いたものは、手が覚えていて自然と綴りが書ける、正しい語順で文が書ける。まちがったものを書いたら変な感じがする。そうした段階まで達するには何回も反復することが必要です。一つひとつの基本を積み上げていくには本当に時間がかかります。
しかし、そんな難儀な科目の英語なのですが、これが高校入試や大学入試に占める割合は非常に大きい。英語ができなければ大学には行けない、といっても過言ではありません。つまり人生を左右しかねない超重要科目ということです。これが中学のときにちょっとわからなくなって勉強しなくなったとか、基本のところでつまずいていやになってしまったとかいうことになると本当に大変です。大袈裟にいうと、人生に大きなハンデを背負ったようなものです。そんなことにならないよう、少しでも英語で損をする人がいなくなるようにと思って書いたのが、この『徹底練習 しっかり学ぶ中学英語』です。勉強にはコツがあります。勉強の成績を上げるには、問題を解いて覚えていくのが一番効率的であることは受験勉強の常識です。問題をたくさん解いて確実な基礎力を身につけていって下さい。問題を解くのは面倒だ、と思われている方。ちょっとの我慢、ちょっとの辛抱が何事にも必要です。辛抱して問題を解き続けて下さい。そうすれば道は広がっていきます。英語の基本で思い悩み困っている皆さんのお役にきっと立てると思います。
 最後に、いろいろテニスについて勝手なことを偉そうに語りましたが、私の腕前は所詮、大爆笑を誘う珍プレーも有りのウイークエンドプレイヤーですので、その点、くれぐれも誤解のないように。(えっ?誤解してないって?)

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2011年09月30日

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