コラム

著書コラム

つながる高校数学
野?昭弘 何森仁 伊藤潤一 下町壽男

写真:つながる高校数学



「サインカーブってちょっと官能的ですよね。」
「サインカーブ? あのガクンと落ちるやつね。」
「ガクン? もっと滑らかですよ。」
「サインといったら、ナナメ分のタテでしょう。」
「はぁ? 曲線のことですよ。」
「私、サイン、コサインは大嫌いなの。」

sincarve.jpg

 これは国語の先生との会話。たしか有数の進学校・大学で学んだという、とても優秀な先生である。
 高校時代に“たたき込まれた”ことは、さすがしっかり覚えている。でも、残念ながらサインの定義とサインのグラフがつながっていないようだ。サインがサインカーブにつながるから、遊園地の観覧車の動きや、波を受けて走る船の上下運動がキチンと理解できるのである。無味乾燥な定義を覚えるより、サインカーブの美しさを感じる方が、はるかに文学的といいたかったのだが・・・。
 この本は、受験プレッシャーの中で急かされ、やむを得ず詰め込んだ切れ切れの高校数学の知識を、再学習しながら“つなごう”とするものである。いろいろな知識がつながると、今までえがいていた高校数学の風景は一変するはずである。

「先生、どうして数学を勉強しなければならないのですか?」
「その答えをいう前に、勉強とは何か答えなさい!」
「エーと、将来のためにすること・・・ですか?」
「そう、将来のために忍ばなければならない辛い経験なのです。」
「数学を勉強すれば、将来、幸せになれるのですか?」
「そう、理系大学卒の平均年収は、文系より100万円も多い!」
「ほんとうですか!」
 これは教室での会話。この後、このクラスの理系志望者数が急増したという。現金なものである。
 生徒は、よく数学を学ぶ理由を問う。しかし、この問いに教師はまともに答えているだろうか? 生徒は、“詰め込みの数学”に本能的に疑問をもち、“真の数学”を求めているのである。このことは社会人になっても同様だろう。
 この本の面白く、ためになる話題は、「数学とは何か?」「数学を学ぶ理由は何か?」を考えるきっかけになると信じている。
 この本は、教科書ではないので、順不同に興味をもったところから読んでほしいし、難しいところは飛ばしてもかまわない。
 いずれ、この本であなたの
高校数学のルネッサンス
が訪れることを強く願っている。

『つながる高校数学』の詳細はこちら

2012年03月26日

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