コラム

ぶかぶかのベレー帽

星野博美の『みんな彗星を見ていた 私的キリシタン探訪記』はすごい!

本屋さんを覗いてみたら、遠藤周作の『沈黙』が平積みされていました。先日、封切りされた映画『沈黙―サイレンス』を見てきたことが頭をよぎりました。この映画『沈黙』はマーチィン・スコセッシ監督が長年温めてきてやっと実現したとか。長﨑出身の私にとって映画の舞台になった西彼杵半島や五島列島がどのように描かれていたのか興味津々でした。映画をみた後、キリシタン弾圧の歴史の本を読みたくなり近くの書店へ。本格的な歴史書、宗教書は避け、もっと入りやすい本からと思い、前から読みたかった星野博美の『みんな彗星を見ていた 私的キリシタン探訪記』を探し出し、購入しました。16世紀末、大航海時代に海を渡り、8年後にローマから帰国した4人の天正遺欧使節の少年(その中の一人千々石ミゲルの墓は私の田舎にある)が豊臣秀吉の前で演奏したリュートというマンドリンに似た楽器を星野さんが習うところから始まり、実際に長崎に足を運び、私的キリシタン探訪記といって自分の興味・関心に引き寄せて資料文献を読み、こんな面白い本を書き上げてしまうのですから、心打たれました。この本が、遠藤周作の『沈黙』のそばに並べてあったらぴったりと思いながらワゴンのそばを通り過ぎました。惜しむらくは、星野さんの本のタイトル「みんな彗星を見ていた 私的キリシタン探訪記」は、「みんな彗星を見ていた」の部分が大きくて、「私的キリシタン探訪記」が小さく、影が薄くなっているのでは?と考えてしまいました。社内のカバー検討会でも「何の本かわからない。」「もっとタイトルがわかるようにしてほしい」と営業から注文の声があがるのですが、ノンフィクションなので、これでいいのでしょうか。自分の仕事に引きつけていろいろ考えたりして、ちょっと歯がゆい感じがしました。

ワキヤマ

2017年03月24日

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