量子論の世界がわかる 目次
はじめに
 
第1章 「量子の世界」とは?
1 量子論はミクロの世界における物質観
2 現代物理学を支える二本柱
3 ハイテクは量子論から生まれた
4 宇宙の起源を解く鍵は量子論にある
 
第2章 量子概念はどのようにして形成されたか
1 光とは何か?──その正体をめぐる歴史
2 溶鉱炉の中の鉄の温度を、光の色から知る方法
3 放射スペクトルのエネルギー
4 エネルギー等分配則が破綻している
5 プランクの放射公式の発見
6 エネルギーは小さな粒からできている
7 光電効果という奇妙な現象
8 アインシュタインの登場──光量子仮説
9 光量子は仮説的粒子ではなくなった!──コンプトン効果
10 弾性振動に量子の考えを適用──アインシュタインの比熱の理論
11 トムソンと長岡の原子モデル

12

ラザフォードの原子モデル
13 原子が発するスペクトルは量子世界からのメッセージ
14 ラザフォードモデルの矛盾
15 ボーアの原子構造の理論──古典物理学との決別
16 光の吸収と放出の機構
17 バルマー公式が導け、原子の大きさがわかる
 
第3章 「波動」と「粒子」の二重性
1 電子は波の性質をもつ──ド・ブロイの物質波の理論
2 ド・ブロイの仮説の正しさが実証される──電子線回折
3 電子顕微鏡の原理
4 ド・ブロイの物質波は、ボーアの量子条件の謎を解く
5 電子の運動エネルギーが光子に変換される──連続X線の最短波長
6 波動と粒子の二重性を統合する鍵──ド・ブロイ=アインシュタインの関係式
7 位置と運動量は、同時に厳密には測定できない──不確定性原理
8 最低エネルギーの状態でも、電子や場は激しく運動している──ゼロ点振動
9 二重性の矛盾を統合する哲学──ボーアの相補性原理
 
第4章 量子力学
1 波動関数
2 定常波と波動関数の確率解釈
3 波動関数の規格化
4 シュレーディンガー方程式
5 固有値とエルミート演算子
6 固有関数と直交性、重ね合わせの原理
7 力学変数と期待値
8 ハイゼンベルクの運動方程式
9 粒子の量子化
10 波動場の量子化
11 シュレーディンガー表示とハイゼンベルク表示
12 量子力学のコペンハーゲン解釈
 
第5章 量子力学の応用
1 調和振動子とゼロ点振動
2 水素原子の励起状態と電子のスピン
3 ボース・アインシュタイン統計
4 ボース・アインシュタイン凝縮とマクロな波動関数
5 パウリの排他律
6 フェルミ・ディラック統計
7 周期律と原子内電子の配列
8 金属内の電子状態
9 半導体のフェルミ準位
 
第6章 原子核・素粒子・宇宙
1 原子核のα崩壊
2 原子核の崩壊の法則
3 中性子と陽電子の発見
4 質量欠損と結合エネルギー
5 原子核反応と核エネルギー
6 湯川理論と中間子
7 ニュートリノ
8 大統一理論
9 量子宇宙論
 
第7章 物性論
1 固体の比熱、デバイの理論
2 金属の比熱
3 金属の帯構造と電気伝導
4 強磁性体
5 超伝導と磁束の量子
6 エサキ・ダイオード
7 超流動
8 有機超伝導
 
 おわりに
 索引
 参考文献