書籍詳細

ゼロからわかる指数・対数
この数学を知ることで、世の中のしくみが見えてくる!

ゼロからわかる指数・対数
著者名
深川和久
ISBN
978-4-86064-172-6
ページ数
208ページ
サイズ
四六判 並製
価格
定価1,650円 (本体1,500円+税10%)
発売日
2007年12月14日発売

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内容紹介

「指数・対数」はどちらかというと数学の中でもなじみの薄い分野ですが、実は身のまわりの自然現象や社会生活に深く関わっています。本書では、コンピュータや貯金の複利計算、計算尺や地震のマグニチュードなどの例をとりあげながら、指数・対数を易しく解説。世の中の様々なことは指数的(乗法的)であり、それに対して人の認識の仕方がいかに対数的(加法的)であるかがわかる目からウロコの一冊。

著者コメント

(「はじめに」より)

 多くの人は、「指数・対数」というのは、数学の中だけの特殊な分野だと思っているのではないでしょうか。ところが、意外と思われるかもしれませんが、「指数・対数」ほど私たちの生活と関係の深いものはないのです。
 私たちとものすごく深い関係があるのに、ほとんど意識すらしていないものが、指数・対数なのです。

そのようなギャップあるいはねじれた状況のもとになっているものをわかりやすくいうと、

     世の中はかけ算にしたがう傾向にあり、
   人はそれを足し算的に理解しようとする傾向にあると

いうことになると思います。
 
 まず、世の中はかけ算にしたがう傾向にあります。

 国や会社の経済の伸びは、対前年比○%というように、常に伸び率のかけ算で表されます。預金やローンの利息もまた、元金に対する金利のかけ算で表されます。
 「失業したが『生活レベル』を下げたくなかった・・・」などという文章を新聞や週刊誌などで目にすることがありますが、この『生活レベル』ということばから連想するイメージとしては、「あと10万円多い生活レベルに上げたい」というよりも、「今の 1.2倍の生活レベルにしたい」というようなかけ算的な表現のほうがピンときます。

 そして、どういうわけか、かけ算的な変化のしかたは、かけ算の繰り返しの変化のしかたに結びつき、このかけ算の繰り返しを表すものが指数です。
 したがって、

     世の中は指数的に変化する傾向にある

ということができます。


 一方、人は足し算的にものを見ようとします。
 指数的な変化というのは、実は想像以上にすごい変化なのですが、人はそのような変化をもっと静かな足し算の変化とみなしてしまう傾向にあるのです。いいかえると、
 
     現実の指数的・乗法的で急激な曲線の変化を、
   足し算的な直線の変化と思ってしまいがちなのです。

 本書では、このことを第 1章~第 3章で詳しく扱いました。指数的な変化や直線的な変化とはどういうものかを、ハッキリとわかっていただけることと思います。

 いずれにしても、
 
     世の中は何故にかけ算的・指数的であり、
   そして、人はいかにしてそれを足し算的に勘違いするか

ということを理解することは非常に大切であるといえます。

 ところで、この「指数」の逆が「対数」です。

     では、対数とは何でしょうか?

 日常会話の中でいきなり「log 2がねぇ・・・・」などといわれると、頭の上で“?”が 3つほど飛び交う人も多いと思います。それもそのはずで、「対数」を習うのは、高校 2年生の中ごろであり、このあたりになると、熱心にやるのは理系の大学を志望する人だけです。
 まさかこの対数が人間と深くかかわっているなどとは考えないでしょう。でも実際は、
 
     この「対数」というのは、とても人間くさいのです。

 対数には、「複雑なかけ算の世界を扱うのに、簡単な足し算を使ってちょっとズルしたい」という不純な(?)動機が含まれています。それだけでも愉快ですが、さらに、対数のそのズルのしかたは、ある意味感動的ですらあります。

     「複雑なものも工夫次第でこんなに簡単になる」

ということの見本のようなもので、これはゼッタイに知って得することだと思います。
 対数の考え方については、本書の第 4章、第 5章で詳しく扱いました。
 
 ところで、対数については、「面白い」工夫というだけでは終わりません。第6章で触れるように、物事を足し算的に理解するという人間の感覚が、まさに「対数的」なのです。
     人の五感はことごとく対数的です。
これはけっこう感慨深い事実だと思います。

 もしかすると、五感だけではなく、人の記憶や歴史認識もまた対数と深く関係しているのかもしれません。歴史上の重要な出来事を並べるとき、過去1年間を1とすると、10年間は2、100年間は3、1000年間は4、・・・・というような並び方になるかもしれません。

 このように、指数・対数は、自然や世界や生物や人や自分と深くかかわっているものなのです。
 そのかかわりかたを理解するのに、本書が少しでもお役に立つことができれば、それは何よりのよろこびです。

著者プロフィール

深川和久(ふかがわ やすひさ)
1952年兵庫県あわじ市生まれ
京都大学理学部(数学専攻)卒、同大学文学部(社会学専攻)卒
東京大学大学院(社会学研究科)修士課程修了
爾来、数学・算数の著述・教材編集に携わる
現在、埼玉県居住
本を作るにあたり、「読む人がいちばん知りたいと思うところをきちんと伝えること」が大事なんだといつも銘じている
私的には、命の原型に触れるような俳句を作りたいという願いをひそかに持ちつつ、日々歩いている
著書:『頭脳の数的リストラクション 思考力をつける数学』(永岡書店)
『Quizでわかる中学数学』
『Quizでわかる高校数学』
『方程式にたよらない 和算的思考力をつける』
『ゼロからわかる微分・積分』(以上、ベレ出版)

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