昨年の晩夏、日本の月探査機「かぐや」が月を目指し旅立ちました。地球唯一の衛星、月。かつて米国のアポロ計画により人類初の月面着地という大きな一歩が成し遂げられましたが、そこで探査できたエリアは月の表側のほんの一部。いまだ月には多くの謎があります。本書の前半ではこれまでの探査と月科学の課題を整理し、後半は今まさに「かぐや」が拓こうとする新しい月の素顔にせまります。
書籍詳細
月の科学―「かぐや」が拓く月探査
月探査の新しい局面を気鋭のサイエンスライターが直撃!

- 著者名
- 青木満
- ISBN
- 978-4-86064-184-9
- ページ数
- 392ページ
- サイズ
- A5判 並製
- 価格
- 定価2,310円 (本体2,100円+税10%)
- 発売日
- 2008年04月17日発売
品切れ
内容紹介
著者コメント
(「プロローグ」より)
~宇宙時代を迎えて半世紀が経ったいま、新聞や雑誌、テレビのニュース番組などで、ロケットやスペースシャトルの打ち上げシーンはお馴染みの場面となった。しかし、世間一般には、ロケットがどのような仕組みで真空の宇宙空間を飛べるのか、ロケットの打ち上げにはどのような要因が関わってくるのかなど、ロケットについては知っているようで、意外と知られていない事柄が少なくないのが実情だろう。
「かぐや」による月探査計画の全貌を述べる前に、まずは「かぐや」を月へ運んでくれるロケットのイロハをしっかりと踏まえておきたい。
その上で、人類と月とのふれあい、今日までの月探査の歴史と成果、それを実現させた宇宙技術、「かぐや」が切り拓くであろう新たな月探査時代の狙い、「かぐや」のライバルたる世界の月探査計画の動向、さらには近未来の月探査ビジョンの方向性、そして、その先に控える「壮大なる目標」についても見据えておこう。
著者プロフィール
青木 満(あおきみつる)
1961年、東京生まれ。八王子市こども科学館・プラネタリウム解説員、バリ天文教育センター主任講師、天文誌「月刊天文」スタッフ・ライターを経て、科学ジャーナリスト、サイエンス・ライターとして、主に天文・宇宙分野の書籍・雑誌の執筆、講演活動を展開。専門のガリレオ衛星の投影現象の研究の他、ライフワークとして、バリ島に伝わる星物語の発掘・同定作業をバリの星物語の研究者で、語り部である妻と共に手掛け、次世代への継承に努める。
主な著書に、「プラネタリウムへようこそ」(地人書館)、「なりたい!プラネタリアン」(Dai-X出版、プロフェッショナル・シリーズ第29巻)、「バリ島・星空情報」、「ようこそ、南十字の星空へ」(共にバリ天文教育センター)、「バリ島で遊ぶ」(共著・監修・トラベルジャーナル)などがある。
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