書籍詳細

名作短編で学ぶイタリア語
タブッキ、ベンニ、モラヴィアなどによる、イタリアの名作短編小説を原文で味わう

名作短編で学ぶイタリア語
著者名
関口英子白崎容子
ISBN
978-4-86064-385-0
ページ数
272ページ
サイズ
A5判 並製
価格
定価2,700円 (本体2,500円+税8%)
発売日
2014年02月17日発売

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内容紹介

タブッキ、ベンニ、モラヴィア、ブッツァーティ…など、イタリアの有名作家による名作短編小説を原文のまま読み解いていけるよう、完全対訳と文法・文型などの丁寧な解説を加えました。イタリア語の初級・中級文法を一通り終えた次のステップとして、文学作品の原書に挑戦してみたい…という学習者は多いはず。そんなニーズにこたえるため、学習に最適で、かつ味わい深い短編小説9作品を掲載。イタリア語の世界を原文で味わう名作短編集です!

著者コメント

(「はじめに」より)

 イタリア語の文法の勉強をひと通り終え、身につけたイタリア語でなにか新たなステップを踏み出したいと考えている人はきっと大勢いると思います。イタリア映画やドラマを原語で鑑賞したり、新聞や雑誌を読んでみたり……。よし、原書を読んでみるぞ!と決心された方も少なくないでしょう。けれど、あまりにいろいろなタイトルがあり、どこから手をつけていいのかさっぱりわからない……とか、原書を買ったはいいけれど、まったく歯が立たず、辞書を引きまくったあげく最初の数ページで投げ出してしまった……。そんな経験をされた方もなかにはいらっしゃるかもしれません。イタリアの文学作品を原語で味わうのは、イタリア人と会話をするのとは別の難しさがあり、だからこそ、それができたときの喜びにも格別なものがあります。
 そこで、イタリア文学という奥深い森を散策するためのトレーニングの場を提供できればと考え、短編小説を題材に、このような対訳本を編んでみました。目標は、皆さんが気軽に独り歩きできるようになること。ですので、できるだけバリエーション豊かになるよう、時代も作風もテーマも土地柄も多様な作品を集めました。19 世紀末の作家カプアーナのお伽噺から、サルデーニャの風土が色濃く反映されたノーベル賞作家デレッダ、やはりノーベル賞を受賞し、独特の諧謔精神(ウモリズモ)で知られるシチリアのピランデッロ、日本ではあまり知られていない個性派作家のパピーニとボンテンペッリ、短編の名手としてコアなファンを持つブッツァーティ、20 世紀イタリアを代表する大作家モラヴィア、そして日本で絶大な人気を誇るタブッキの未訳の名作、現代イタリアを牽引し続けるユーモア作家のベンニ。いくつもの候補の中から厳選した9 作家10 作品には、日本では本書でしか読めない掘り出し物も含まれています。
 目安となるよう、難易度ごとに★ 印を付けておきました。いちばん簡単な★ 1 つから、難しいものは★ 5 つまで、5 段階に分かれています。各作品に脚注がありますが、その内容も初歩的なものから、独特な文体を理解したり複雑に入り組む文章を解きほぐしたりするうえでのヒントまで、段階的にレベルアップしていきます。対訳は、皆さんのレベルや目的に合わせて自由に活用してください。イタリア語をあまり読み慣れていない場合は、最初から一文一文イタリア語と日本語を突き合わせて読むもよし、脚注を手掛かりにイタリア語を読み進め、わからなかったところや疑問に思ったところだけ日本語訳を参照するもよし、日本語訳を先に読み、内容をつかんだうえで原文にあたるというのもひとつの手だと思います。また翻訳に興味のある方は、自分でひと通り訳してから、テキストの訳文と照らし合わせてみるのもいいかもしれません。
 同じ読むのでも、文の構造や文法を意識しながら読むのと、漠然と読むのとでは理解度が大きく異なります。まずは、頻繁に主語が省略されるうえに倒置が好まれるイタリア語の個々の文における動詞をしっかりと押さえ、その動詞が何を主語とし、どのような時制で活用しているかをつかみながら読むようにしましょう。作品と作品のあいだに、解釈の鍵を握ることの多い《句読点》《過去分詞》《条件法》《関係代名詞》などの文法事項をまとめておきましたので参考にしてください。読解に便利な「道具」として文法を使いこなせるよう、収録作品の中から拾い集めた用例を項目ごとに解説してあります。既修事項を整理するためのものなので、その文法事項をまだ学習しきれていない場合には、他の文法書なども参照しながら読むことをお勧めします。
 そうして、少しずつレベルアップしながら一編一編読破していくうちに、いつの間にか、原文で読むなんてとんでもないと思っていたタブッキやピランデッロの作品も読めるようになっていることでしょう。
 そこまでいけばもうこちらのもの、ぜひ自力でいろいろな作品に挑戦してみてください。作品選びのきっかけにと、巻末にはこの本で取り上げた作家の作品の中から、短編集を中心に原書のタイトルをいくつか挙げておきました。もちろん、別の作家に挑戦してもいいでしょう。この本をきっかけとして、イタリア文学の森の散策を楽しむ人が少しでも増え、多くの宝物と出会ってくれたならば、これ以上嬉しいことはありません。

著者プロフィール

関口英子(せきぐち えいこ)
翻訳家。大阪外国語大学外国語学部イタリア語科卒業。
映画字幕や児童書、ノンフィクションなど様々な分野の翻訳を手掛ける。プッツァーティ『神を見た犬』、ピランデッロ『月を見つけたチャウラ』(以上光文社古典新訳文庫)、カルヴィーノ『マルコヴァルドさんの四季』(岩波少年文庫)など、短編集の翻訳も多い。日伊協会では翻訳講座を担当。

白崎容子(しらさき ようこ)
元慶應義塾大学教授。東京外国語大学修士課程修了。
訳書に『ピランデッロ短編集 カオス・シチリア物語』(白水社)、ロダーリ『二度生きたランベルト』(平凡社)、プラーツ『ローマ百景』(ありな書房)、ベンティヴォリオ『わたしのヴェルディ』(音楽之友社)など。著書に『トスカ ━ イタリア的愛の結末』のほか、多数のイタリア語学書がある。日伊協会では講読クラスを担当。

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