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  • 編集部コラム

付属音声の変遷

語学書では音声付きの書籍が数多くあります。昔々は別売カセットテープでした。マッチ箱式のケースに入って、本と並売されていました。次に来たのがCDです。薄いため、すぐに本に貼り付けるかたちが定着しました。1枚に入る時間が80分弱と決まっているため、2枚組、3枚組、4枚組と付属する枚数が増えました。ここから増えたクレームは盤面が歪曲してかからない、傷がついている(?)など。CD交換の対応を毎週数件していました。そして次に来たのが、それらを1枚に入れられるMP3-CDです。どんなに長くなっても1枚に入れられるのが最大のメリットで、デメリットは扱いがわかりにくいこと。CDプレイヤーにかけてもかからない(無理)、パソコンに読み込めないというクレームが結構ありました。年配の男性からパソコンに入れられないという電話がかかってきて、パソコンにCD-ROMを入れるところから一緒に進めて、あとは読み込みをすれば、というところで男性がギブアップ。「なんでこんなものにしたんだ!」と怒鳴られました。次は、今やスタンダードになった音声ダウンロード式です。これのクレームは、ダウンロードコードが違う、ダウンロードができない、アプリの会員登録や操作がわかりにくい、などなど。やはり以前、やり方がわからないという女性と一緒にやって行くと「できないじゃないー!!」「もーーーーっ!!」と絶叫されたことがあります。一緒に叫びたい気分でした。語学担当者のうちの2人で対応しているのですが、電話をかけてくる方はできなくてイライラしていることが多いので、当たり散らされて心が削られることがあります。うまく行ったときは嬉しくなります。付属音声の提供方法はどんどん進化してきているのですが、誰でも使えて、長時間収録できて、耐久性もある、結局カセットが一番シンプルだったようです。

ワタヒキ

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