コラム

ぶかぶかのベレー帽

「な」を入れるのか、入れないのか。

「おこなう」という言葉をケータイやパソコンで漢字にするときに、どのように入力されるでしょうか。「行う」?「行なう」?多くの人は「行う」を選択されると思います。新聞でもネットの記事でも、テレビのテロップでも、世の中で見かける「おこなう」は「行う」であることが多いので、自然なことかもしれません。しかしベレの編集部では、ある時から「行なう」を使うようにしています(一部例外もありますが)。

以前、編集会議の時に、ベレの顧問をしていただいている大先輩の編集者から、出来上がった本の中の「行う」に“な”がないことを指摘されたことがありました。編集部員一同、きょとんとしていると、「これだから最近の編集者はレベルが低いと言われるんだ!」と冗談半分で言われてしまいました。なぜ「行なう」なのか。たとえば「行った」はどう読むのか。このままでは「おこなった」なのか「いった」なのかがわからない。文章の前後を読めばたいていはわかるのですが、編集者は読み手に判断を強いるような表現は極力避けるべきであるという姿勢を教えられたのでした。

それ以来、自分が読み手の時にも「おこなう」を意識するようになりました。確かに古い本ほど“な”が入っていることが多いようですが、時々最近の雑誌や書籍でも、意識的に「行なう」が使われているものを見かけることがあります。そんな時はちょっとした仲間意識が芽生え、心の中でニヤリとするのです。

バンドウ

2015年02月23日

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