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  • 編集部コラム

夜の東京タワーにときめく世代の街歩き

連休に泉岳寺、白金・高輪エリアを散策。泉岳寺の前に近くの和菓子屋松島屋に立ち寄って評判の豆大福を買おうと思ってたのですが、店には何一つ残ってなくて、今日は全て売り切れとのこと。気を取り直して、赤穂義士の眠る泉岳寺へ。昔、丸谷才一の『忠臣蔵とは何か』(1984年発行)を年の暮れに読んで興奮したまま、その年の年賀状に「丸谷才一のこの本、面白い、最高」と書いて数人の友人に送ったのですが、後でゆっくり考えてみたら、この読後の感激はあの文章では伝わらなかっただろうし、年賀の挨拶にはふさわしくなかったし、場違いな興奮を考えなしに送ったという苦い記憶があります。赤穂義士の話にあんなにはまったのは、後にも先にもあのときだけ。今回は泉岳寺の近くにある高野山東京別院にもそそられてこのコースを選びました。泉岳寺の墓所には外国の人が多くお参りしていて、あの人たちは忠臣蔵に興味があるのかちょっと聞いてみたかったのですが、声をかける勇気もなく外国人が墓参りをするのを見学していました。墓所の前で線香1束と受皿の竹筒を受取って、47並んだ墓の前にそれぞれ線香を置いてお参りします。大石内蔵助の墓の前には日本酒が一番多く供えられていたのでその場所はすぐわかりました。高輪台商店街で柏餅を買って、高野山別院へ寄り、一休み。ここまできたら東京タワーを間近で見たいと赤羽橋へ行って下から上を見上げてきました。やっぱり東京タワーは塔の中に入るより、タワー自体の姿・形の方がずっと素敵だと、写真を何枚も撮ってきました。東京タワーを見ながら、リリーフランキーの『東京タワー、オカンと時々オトン』(第3回本屋大賞)を夢中で読んだことや、あの原作の映画、私は楽しく見たのですが、樹木希林が演出方法で監督と激しくぶつかったことを最近立て続けに読んだ樹木希林特集のムックで知り、びっくりしたことなどを取りとめもなく考えながら歩きました。半日で行ける東京散策は昭和を満喫した一日でした。

ワキヤマ

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