200年以上前の数学者トーマス・ベイズが考え出したのが「ベイズ統計学」。簡単にいえば、何かを予測する際、これまでの経験や情報、すでに起きた過去の事実などを材料とし、それらを数量化し、次々に加味していくことで予測(確率)の精度を上げようとするもの。明日の天気、株価、企業や人間の意思決定などを判断していく際に有効活用されています。具体的な例題も豊富な本書は、専門書はとっつきにくいけれども数式のない入門書では物足りない、これから本格的に学んでいこうとしている読者にとって最適な「入門書」です。
書籍詳細
まずはこの一冊から 意味がわかるベイズ統計学
例題を豊富に収録。数式がきちんと入ったベイズ統計学入門!

- 著者名
- 一石賢
- ISBN
- 978-4-86064-465-9
- ページ数
- 224ページ
- サイズ
- A5判 並製
- 価格
- 定価2,200円 (本体2,000円+税10%)
- 発売日
- 2016年02月24日発売
内容紹介
著者コメント
(「はじめに」より)
──ベイズ統計の入門書から専門書へ進む前に
いま、この本を書店の店頭で読んでいるあなた! そう、あなたですよ。なぜ、この本に興味を持たれましたか? おそらく「最近ベイズ統計って聞くけど、なんだろう」という知的好奇心から手に取ったか、あるいは「資料の整理をベイズ統計でやれって言われたけど、普通の統計と何が違うんだ?」と上司から命じられた会社員の方か、あるいは「ベイズ統計の概要くらい知っておきたいな」という積極的な方でしょう。いずれにせよ、ベイズ統計に興味を持たれたことに間違いはない。
本格的にベイズ統計を習得するなら、本書ではなく、別の専門書に当たるか、講義を受けるのが一番です。しかし、講義を受けるといっても、ベイズ統計の講義など、どこに行けばよいかも分からないし、時間もお金も掛かります。業務で切羽詰まれば別ですが、「少し、ベイズ統計の内容を知りたい」というぐらいなら、負担が大きすぎるでしょう。
「それではベイズ統計の専門書を読むか」といっても、通常の統計学以上になじめない面があります。そもそも専門書というのは、統計学に限らず、あまり初学者のことを熱心に考えてくれてはいないし、やはり厳密に簡潔に、そして整然と記述されているものなのです。もちろんその姿勢を責めるつもりはありませんが、初心者が読むには、いかんせんハードルが高すぎる。1階から階段なしに3階へと、一気に上がるようなものです。なかなか、その間の2階部分を埋めてくれるものがありません。
ということで本書が生まれました。もちろん本書だけでなんでもかんでも分かる、ということはありません。あくまでも、いま述べたように「2階部分を補う」ものですから、ベイズ統計をバリバリ使いこなしたいという方には、さらに次の階に進んでもらわなければなりません。しかし、概要を理解してから次の3階に行くのと、それを理解せずに行こうとするのとでは雲泥の差があります。
取り敢えず、「はじめに」をここまで読んでいただいてありがとうございます。もし、「少し参考になったかな」と思った方は「間、髪を容れず」、さっそく本書をもって書店のレジにLet’s go!
著者プロフィール
一石賢(かずいし・けん)
1957年生まれ。
立命館大学理工学部 数学物理学科卒業。
翻訳、各種ソフトウェアの開発およびサイエンスライターとして活躍中。米国ソフトの日本語化を契機にアメリカの古き良き時代に思いを馳せている。
イエローストーン国立公園はお気に入りの一つ。
著書に、
『道具としての物理数学』
『道具としての相対性理論』(以上、日本実業出版社)
『Turbo PASCAL プログラミングテクニック』(JICC 出版局、現、宝島社)
『物理学のための数学』(ベレ出版)
などがある。
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