宇宙の観測は、可視光のみを使用してきた時代から、電波、赤外線、紫外線、X線、ガンマ線などの電磁波のあらゆる波長を用いたものに発展してきました。そして宇宙の最果てを見るため、ついにマイクロ波により宇宙誕生から38万年後の「火の玉宇宙」の姿を捉えるに至りました。ではそれ以前の宇宙の姿はどのように見るのでしょうか? それを観測することを可能にするのが「ニュートリノ」であり、さらに「重力波」なのです。原理的に、ニュートリノにより「火の玉」のさらに奥の宇宙の情報を得ることができます。さらに、重力波により、誕生時の宇宙の姿を見ようとする段階にまできています。ニュートリノと重力波という2つのキーワードについて、宇宙に興味のある人なら誰もが理解できるよう一つ一つ丁寧に解説していきます。
書籍詳細
「ニュートリノと重力波」のことが一冊でまるごとわかる

- 著者名
- 郡和範
- ISBN
- 978-4-86064-649-3
- 価格
- 定価1,980円 (本体1,800円+税10%)
- 発売日
- 2021年02月04日発売予定
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内容紹介
著者プロフィール
郡和範(こおり かずのり)
1970 年兵庫県加古川市に生まれる。現在、高エネルギー加速器研究機構(KEK)准教授、総合研究大学院大学と東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構を兼任。2000 年東京大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。2004 年米ハーバード大学博士研究員、2006 年英ランカスター大学研究助手、2009年東北大学助教、2017年英オックスフォード大学招聘准教授などを経て現職に至る。この間、京都大学、東京大学、大阪大学の博士研究員に従事。主な研究内容は宇宙論・宇宙物理学の理論研究(キーワード:ビッグバン元素合成、ダークマター、初期宇宙のインフレーション、ブラックホール、重力波、宇宙初期の量子ゆらぎ、宇宙マイクロ波背景放射、21cm線放射、ニュートリノ、ガンマ線/X線、宇宙線、ダークエネルギー、バリオン数生成、など)。著書に『宇宙はどのような時空でできているのか』(ベレ出版)などがある。