書籍詳細

史料で解き明かす日本史
史料を丹念に読み解きながら、日本の歴史の実像を明らかにする

史料で解き明かす日本史
著者名
松本一夫
ISBN
978-4-86064-654-7
ページ数
392ページ
サイズ
A5判 並製
価格
定価1,980円 (本体1,800円+税10%)
発売日
2021年04月14日発売

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内容紹介

日本史には誰もが知っているような謎があります。「邪馬台国はどこにあったのか」「明智光秀はなぜ信長を討ったのか」などです。一方、教科書に書かれているようなことの中にも、多くの謎や疑問を見出すことができます。例えば、「大化の改新の真の首謀者はだれか」「頼朝はなぜ平氏を打倒できたのか」「水戸黄門は本当に名君だったのか」などです。本書では、そうした歴史の謎を古代から近現代まで40テーマ取り上げ、証拠となる史料を読み解きながら新しい研究成果に基づいて明らかにしていきます。歴史学者たちがどのような視点で史料を読み、どのように歴史の実像を浮かび上がらせていくのか、その過程も垣間見ることができます。平易な解説で史料に触れながら歴史学者たちの謎解きを楽しめ、古い通説や俗説の認識を改められる一冊です。

著者コメント

(「はじめに」より)

 歴史上、誰もが知っているような謎があります。例えば「邪馬台国は畿内と九州のどちらにあったのか」とか、 「明智光秀は、なぜ主君である織田信長を討ったのか」などといったものです。
 こうした日本史を左右するような大きな謎を解き明かすことは、もちろんとても重要です。しかし個人的には、そうした大きな問題ではなく、教科書などで読むと、そのまま納得して読み進んでしまいそうな内容の中に見出した謎や疑問を解明していくことに強い興味をもっています。それでいろいろと調べていくと、 「なるほど!そうだったのか!!」と驚きをもって新たな気づきに至る場合があるからです。その結論が今までの常識とまるで異なることもありますし、結論自体は基本的に変わらなくても、 「内実はこうしたことがあった上でのことだったのか」と、あらためて認識を深めることができる場合 (これを私は 「わかり直し」 ととらえている) があります。本書では読者の皆さんに、私が学びの過程で得た驚きや気づきを追体験していただければ、と願っています。
 なお、ここでとりあげた四○の謎は、決してスッキリ解決できたわけではありませんが、少なくともその謎を考えるためのいくつかの視点を示すことはできたはずです。それをよりどころとして、皆さんなりの追究を続けていってください。世の中すぐに正解を求めたがる風潮がありますが、私は謎解きの過程自体を楽しむことの方がむしろ大切とさえ考えています。なぜなら、それによってかえって当時の社会をより正確にとらえることができるように思えてならないからです。
 ところで、こうした謎を考えていく上で最も大切なのが、証拠となる史料です。これには物語や歴史書、日記などいろいろなものがありますが、それぞれ長所と短所があります。例えば日記は非常に細かいことまで書かれていますが、自分に都合のよい記述になっていたり、当事者から離れた立場にいるため、噂話を事実のように書いている場合もあったりするので、そのまますべてを真実と認めるわけにはいきません。やはり最も信用できるのは、その当時実際にやりとりされた文書ということになります(もっとも、これとて後世に何らかの都合で偽作されたものもあるので注意を要する) 。
 本書では、できるだけ各テーマの謎を考えていく上での鍵となる史料を、現代文に意訳して(一部は原文の読み下し)紹介することとしましたので、皆さん自身で読み解いていってください。そして本書をすべて読み終わった後には、皆さんの歴史に対する興味がより深まることを期待しています。

著者プロフィール

松本 一夫(まつもと・かずお)

▶1959 年生まれ。1982 年慶應義塾大学文学部を卒業後、栃木県の高校教員となり、20年間日本史、世界史等を担当する。専門は日本中世史。2001 年博士(史学)。國學院大學
栃木短期大学、宇都宮大学等で非常勤講師を務めた。その後、栃木県立文書館等を経て2020 年3 月、栃木県立上三川高等学校長で定年退職。南北朝期の歴史研究をする一方で、日本史教育の実践的研究にも取り組む。おもな著書は『日本史へのいざない 考えながら学ぼう』、同2(いずれも岩田書院)『中世武士の勤務評定』(戎光祥出版)ほかがある。

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