コラム

ぶかぶかのベレー帽

サウナに目覚めた者の末路

サウナが流行っています。わたしは流行りモノにはあまり興味が湧かないというか、むしろ敬遠するタイプですが、2年くらい前にドラマ「サ道」を見てハマってしまいました。それまで、多くの人が言うように「サウナなんてただ熱くて息苦しいだけじゃないか」と思っていたのですが、「サウナ→水風呂→休憩(外気浴)」というセオリーを学んだことでサウナの気持ち良さを知ってしまったのです。水風呂も「こんな冷たい水に浸かるなんて物好きな人もいるもんだな」くらいにしか思っていなかったのですが、この水風呂こそサウナを楽しむためのカギだったんですね。

熱々に蒸した身体を、冷たい水で冷ますことで、血流が高まり脳に作用して恍惚感が訪れます。この温冷交代浴効果を巷では「ととのう」と呼んでいます。この気持ち良さややすらぎを一度味わうと、もうやめられません。だから皆この「ととのう」を求めてサウナに殺到しているわけです。最近はコロナ禍でサウナ室が人数制限されていることもあり、全裸でサウナ室の前で並ぶこともしばしば。サウナを「合法ドラッグ」と呼ぶ人もいますが、薬に群がる中毒患者のようでなんとも異様な光景です。しかし他人のことを笑ってもいられません。わたし自身、その列に並ぶこともあり、旅行の第一目的はサウナ、ジムも内心はサウナ目当てになっているような感じです。

芥川賞作家の西村賢太氏は、重度のサウナ依存症だったそうです。最近ようやく脱することができたそうですが、「ほどほどにしないと『サウナ廃人』になる」と警告しています。タバコや酒と同様、快楽には「依存症」が付きものです。サウナは健康に良いとも言われますが、依存症になっては本末転倒です。何事も「ほどほど」にしておくのが、気分転換で楽しむコツかもしれませんね。

モリ

2021年12月20日

書籍詳細検索

フリーワード
カテゴリー
絞り込みオプション
 
×閉じる

ページのトップへ