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  • 著者のコラム

猫と旅と英語 #3

第3回:猫英語ファンタジー「ふくちゃんと天使のだいきち」

著者 長澤大輔〈株式会社 A&S 代表取締役〉

(前回までの記事はこちら)
第1回:生のネコ英語を学ぼうにゃん
第2回:猫英単語・熟語の文法解説

今回は、前回までに解説した猫英語表現の応用編です。

猫英語を駆使して、英語でファンタジーを創作してみました。創作の源泉は、この1枚のイラストです。私の妻が、2年半前に先住猫のキジシロの「だいきち」が逝去したあとに描いた水彩画です。ちなみに、キジシロ猫のことを英語では"brown and white tabby cat"といいます。
ではどんなストーリーになったでしょうか。ご覧ください。

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【Story】
In a serene hot spring, Fuku-chan the tabby cat was enjoying a relaxing soak. The steam rising from the water created a dreamy atmewsphere. "Ah, this is absomewtely purr-fect!" she meowed contentedly.

のんびりできる温泉で、ふくちゃんがリラックスしてお湯に浸かってたにゃん。湯気が立ち上って、夢みたいな雰囲気になってたにゃ。「ああ、これは絶対にゃんともゴロゴロ完璧だにゃ!」ふくちゃんは満足げににゃんと鳴いたにゃん。

 Suddenly, a shimmering figure appeared above the water. It was Daikichi, Fuku-chan's former stray companion, now an angel cat. "Mewlo Fuku-chan! I'm paw-sitively furilled to see you."

突然、キラキラした姿がお湯の上に現れたにゃん。それは、ふくちゃんの昔の野良仲間で、今は天使猫のだいきちだったにゃん。「ふくちゃんにゃんちわ!君に会えて肉球もびっくりだにゃ。」 

Fuku-chan's eyes widened in spur-prise. "Daikichi! Am I dreaming or is this fur real?"

ふくちゃんの目が驚きで丸くなったにゃん。「だいきち!これは夢か毛づくろいか、どっちなのにゃん?」

 "It's meow, in the furry flesh!" Daikichi purred. "I've come from kitty heaven to check on mew. I've been watching over your journey."

「ふわふわな肉体を持った、このにゃんだにゃん!」だいきちがゴロゴロ言ったにゃん。「猫天国からあなたに会いに来たのにゃ。ずっとあなたの旅を見守ってたにゃん。」

 Fuku-chan blinked grate-furry. "You're like my guardian angel! I'm feline so much better meow that you're here."

ふくちゃんは感謝の気持ちで瞬きしたにゃん。「あなたは私の守護天使みたいだにゃん!あなたがここにいてくれて、今はすごく幸せな気分だにゃん。」 

Daikichi dipped a paw in the steamy water. "This looks paw-some! Mind if I join mew?"

だいきちが肉球を湯気の立つお湯につけたにゃん。「これは肉球もうれしいにゃん!一緒に入ってもいいかにゃん?」 

"Of clawse not, hop on in! There's plenty of room in this heavenly paw-ol," Fuku-chan chirped.

「もちろんいいにゃん、飛び込んでにゃん!この天国のようなお風呂には、たっぷり場所があるにゃん」とふくちゃんがさえずったにゃん。 

The two kitties lounged together, tails curled, sharing stories and purrs. They talked about old times as strays and Fuku-chan's recent adventures. Even in the afterlife, their bond was un-fur-gettable.

二匹の猫は一緒にのんびりと、尻尾を丸めて、お話とゴロゴロを分かち合ったにゃん。昔野良だった頃のことやふくちゃんの最近の冒険について話したにゃん。あの世でも、二匹の絆は忘れられないものだったにゃん。 

As the sun began to set, Daikichi sighed. "Mew've grown wise on your travels, Fuku-chan. Remember, home is where mew make it. And I'll always be here in your heart."

日が沈み始めると、だいきちがため息をついたにゃん。「旅してふくちゃんは賢くなったにゃん。忘れないで、家とは自分で作るものだにゃん。そして、僕はいつもあなたの心の中にいるにゃん。」

 "I'll treasure this meow-ment furrever," Fuku-chan purred, touching her nose to Daikichi's. "Until we meet again, my furriend."

「この思い出は永遠に大切にするにゃん」とふくちゃんはゴロゴロ言いながら、鼻をだいきちの鼻に触れたにゃん。「またいつか会えるまで、モフ友よ。」 

With a final paw-wave, Daikichi faded back into the spiraling steam. Fuku-chan closed her eyes, holding tight to the purrecious memory, feline uplifted and ready to continue her journey with a heart full of love.

最後に手を振ると、だいきちは渦を巻く湯気の中に消えていったにゃん。ふくちゃんは目を閉じ、大切な思い出をしっかり胸に抱きしめたにゃん。元気をもらって、愛でいっぱいの心で旅を続ける覚悟を決めたにゃん。 
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【ストーリーの解説】
<日本語解説>

日本語訳をつけてみましたが、猫英語を無理やり日本語も猫っぽく表現すると、よくわからなくなりますよね(笑)。ですので、猫英語は英語のまま感じ取っていただくのがベストだと思っています。

さて、この物語では、チャトラ猫ふくちゃんが、温泉でのんびり湯に浸かっています。立ち上る湯気が夢のような雰囲気を醸し出しています。ふくちゃんが満足げに鳴くと、湯気の中から亡きだいきちの姿が現れます。 

だいきちは、ふくちゃんの旅を見守る天使猫になっていました。驚くふくちゃんに、だいきちは自分が本物だと告げ、一緒に温泉を楽しむことに。二匹は昔を懐かしみながら、最近の冒険談を語り合います。お空の虹の向こうに行ってもなお、二匹の絆は忘れがたいものでした。

 日が沈む頃、だいきちはふくちゃんの成長を喜び、「家とは自分で作るものだにゃん」と諭します。ふくちゃんは旅をしながら自分の居場所を探していました。そんなふくちゃんに対し、だいきちは「家」の真の意味を教えます。

 つまり、「家」とは物理的な建物や場所ではなく、自分の心の拠り所であり、自分で作り上げていくものだということです。家族や友達との絆、自分らしさを大切にする心、それらがあれば、どこにいても「家」はあるのだと伝えています。 

ふくちゃんは旅先で多くの経験を積み、成長しました。だいきちは、そんなふくちゃんなら、自分の心に「家」を作ることができると言っているのです。 

つまりこの言葉は、自分らしい生き方をすることの大切さと、心の支えは自分で作れるというメッセージを込めています。

 別れ際、ふくちゃんはこの思い出を永遠に大切にすると誓い、だいきちの鼻に自分の鼻をくっつけます。猫が鼻をくっつけあうのはキスの代わりですね。 

だいきちが湯気の中に消えると、ふくちゃんは目を閉じてかけがえのない思い出を胸に刻み、愛に満ちた心で旅を続ける覚悟を新たにするのでした。

 この物語に出てくる猫英語では、「purr (ゴロゴロ鳴く)」「meow (ミャオ、鳴く)」「paw (肉球)」「fur (毛皮)」などの猫の体の一部や鳴き声を英語表現に織り交ぜた表現が数多く使われ、登場猫たちのかわいらしさと絆の深さを表現できているような気がします。あの世とこの世をつなぐ友情、自己探求、旅立ちがテーマとした物語のつもりで作りましたが、みなさんはいかがお感じになられたでしょうか。

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 【猫英語単語解説】

  1. atmewsphere (atmosphere + mew): 猫の鳴き声「ミャオ(mew)」と「雰囲気(atmosphere)」を掛け合わせた言葉。
  2.  absomewtely (absolutely + mew): 「絶対に(absolutely)」と猫の鳴き声「ミャオ(mew)」を組み合わせた表現。
  3. purr-fect (perfect + purr): 「完璧(perfect)」と猫のゴロゴロいう声「purr」を掛け合わせた言葉。
  4.  Mewlo (Hello + mew): 猫の鳴き声「ミャオ(mew)」と「こんにちは(Hello)」を組み合わせたあいさつ。
  5. paw-sitively (positively + paw): 「確実に、絶対に(positively)」と猫の肉球「paw」を掛け合わせた表現。
  6. furilled (thrilled + fur): 「興奮した(thrilled)」と猫の毛「fur」を組み合わせた言葉。
  7. spur-prise (surprise + purr): 「驚き(surprise)」と猫のゴロゴロいう声「purr」を掛け合わせた表現。
  8. fur real (for real): 「本当に(for real)」のもじり。「毛(fur)」を使って猫っぽさを表現。
  9. grate-furry (grateful + fur): 「感謝している(grateful)」と猫の毛「fur」を組み合わせた言葉。
  10. feline (feeling + feline): 「感じる(feeling)」と「猫の(feline)」を掛け合わせた表現。
  11. paw-some (awesome + paw): 「素晴らしい(awesome)」と猫の肉球「paw」を組み合わせた言葉。
  12. Of clawse (Of course + claw): 「もちろん(Of course)」のもじり。「爪(claw)」を使って猫っぽさを表現。
  13. paw-ol (pool + paw): 「プール(pool)」と猫の肉球「paw」を掛け合わせた表現。
  14. un-fur-gettable (unforgettable + fur): 「忘れられない(unforgettable)」と猫の毛「fur」を組み合わせた言葉。
  15. meow-ment (moment + meow): 「瞬間(moment)」と猫の鳴き声「ミャオ(meow)」を掛け合わせた表現。
  16. furrever (forever + fur): 「永遠に(forever)」と猫の毛「fur」を組み合わせた言葉。
  17. furriend (friend + fur): 「友達(friend)」と猫の毛「fur」を掛け合わせた表現。
  18. paw-wave (wave + paw): 「手を振る(wave)」と猫の肉球「paw」を組み合わせた言葉。
  19. purrecious (precious + purr): 「大切な(precious)」と猫のゴロゴロいう声「purr」を掛け合わせた表現。
(次回の記事はこちら)
第4回:猫英語ファンタジー「不思議なブドウ畑の物語」

この記事を書いた人:長澤大輔
「ゲームで世界中の経営者を育てる」というミッションを掲げ、AIを活用した多言語経営者育成オンラインゲームを開発・グローバル展開。
米国ワイオミング大学政治学部卒業後、株式会社セガエンタープライゼス(現 株式会社セガゲームス)をはじめとするゲーム業界やインターネット業界で経験を積み、筑波大学大学院国際経営MBA修了
MBA在学中に現在の会社を設立し、デジタルハリウッドなどの教育業界での経験も活かしながら、独自の経営ノウハウをゲームに落とし込む。
愛猫と日本全国を旅しながら自社プロジェクトの陣頭指揮を執るという新しいワークライフスタイルを実践し、愛玩動物飼養管理士の資格も持つ。

■ 主な資格ウェブ解析士協会公認ウェブ解析士マスター
マーケティングリテラシー協会公認上級マーケティング解析士

■ 主な著書
主な著書に『IT・デジタルワーカーのための英会話』(ベレ出版)
スタンダードWebリテラシー - ウェブ制作とウェブビジネスの必修知識』(MdN出版)
Webディレクション』『Webプロデュース』(ともに共著、ボーンデジタル)
『旅にゃんこ だいきち&ふくちゃん』(長澤知美と共著、マキノ出版)
『旅にゃんこ 日本の四季をゆく だいきち&ふくちゃん』(長澤知美と共著、イカロス出版)など。

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