関数といえば、中学で学び始め、その後かなりの時間をかけて学んだはずのものです。ところが「関数とは?」とあらたまって問われると答えに窮してしまいます。関数とは数の種類の一つではありません。関数とはもともと英語の「function(機能)」の音訳です。関数とは「はたらき」のことなのです。本書では、関数そのものについて、イチからきちんと理解するために包括的に学んでいきます。
書籍詳細
関数をイチから理解する
関数は数学理解の要です。“関数”とはどのようなものなのかを根本的にわかりやすく解説。

- 著者名
- 小沢健一
- ISBN
- 978-4-86064-265-5
- ページ数
- 176ページ
- サイズ
- 四六判 並製
- 価格
- 定価1,760円 (本体1,600円+税10%)
- 発売日
- 2010年08月09日発売
品切れ
内容紹介
著者コメント
(「まえがき」より)
「関数とは何か?」
と問われてそれに答えるのは簡単ではありません。その理由の一つは、関数はいろいろな時にいろいろな姿で出てくるのでイメージがまとまりにくいのです。数学のあらゆる分野で活躍していますし、パソコンの表計算ソフトには何百もの関数コマンドが入っています。
そこで次のように考えました。
「一度、関数を包括的に見ることは意味があるのではないか」
そして本書ができました。
第1章と第2章で「関数とは何か」についてまとめます。
第3章では、関数の活躍場面として微分積分の生い立ちにスポットをあてました。近代科学の大切な一歩だからです。
第4章では、幾何学的な応用として 1次変換および遠近法をとりあげました。なるべくユニークな内容を盛り込みました。
学校で数学を勉強中の人にもとっくに数学を忘れてしまった人にも楽しく読んでもらえるように、精一杯調理法を工夫しました。うまく料理できたかどうか心配ですが、関数理解の役に立ってくれればこんなにうれしいことはありません。
著者プロフィール
小沢健一(おざわ けんいち)
1942年 埼玉県秩父市生まれ。
1964年 東京教育大学理学部数学科卒業。
いくつかの都立高校教諭、大学非常勤講師、私立高校長を勤める。
現在はフリー。数学教育協議会元委員長。
『微分・積分の意味がわかる』
『数と計算の意味がわかる』
『統計・確率の意味がわかる』
『図形・空間の意味がわかる』(以上共著、ベレ出版)
『ボクもギリシャの数学者』(共著、日本評論社)
『数学がまるごと8時間でわかる』(共著、明日香出版社)
『家庭の算数・数学百科』
『遠山啓エッセンス(全7巻)』(以上共編、日本評論社