2026.03.25 NEW 編集部コラム 「坂東会館」が気になって…… 映画の宣伝をテレビで見て気になったので調べてみたところ、自分の苗字のついた施設が物語の舞台となっていることを知り、それならちょっと行ってみようと、ムビチケの前売り券(一般だと2000円のところ1500円!)を利用して、公開二日目(2月7日)に『ほどなく、お別れです』を観てきました。書店にお勤めの方はご存知だったことと思いますが、恥ずかしながら私は原作を知りませんでした。映画を観に行くことを決めてから、急いで全四巻ある小説の最初の一冊を読ませていただきました。それほどメジャーでもない自分の苗字のついた施設名が連呼されるのはなんとなくこそばゆい気持ちでしたが、重いテーマを重くなり過ぎずに優しく読ませてくれる物語に引き込まれていきました。「坂東会館」という葬儀場を舞台に、新人の葬祭プランナーが、優秀で厳しくもじつは温かい先輩のもとで、様々な事情をもつ様々なご家族のお別れをお手伝いしていくお話です。 言うまでもなく、大切な家族、大切な人を亡くすということは想像以上にキツイものです。自分の場合、当時60歳になる母をがんで亡くした経験が、当時30歳の自分にとって、あまりにも大きな出来事となりました。“その日”のことは今でも鮮明に思い出すことができます。そして、その日以降のお通夜、告別式、仏壇や位牌を選ぶところまでの数日間を支えてくれたのが葬儀会社の方たちでした。この映画に興味を抱いたのはそのような経験があったからということもあるのですが、昨年から公私ともに、葬儀に参列する機会が続いていたからということもあります。 今年の1月3日、弊社創業者の内田眞吾がこの世を去りました。声が大きく、忘れ物が多く、何をするにも賑やかな人でした。「高くて旨いのは当たり前!」と言い放って、リーズナブルで美味しいお店をこよなく愛し、社員はよく連れて行ってもらいました。旅行も好きで、いつも奥さまと二人でお土産を買ってきてくれました。そして何より、本と書店と出版業界に対する情熱は、誰よりも強い人でした。 何ででしょう。いまだから内田さんに言えそうなことがたくさんあるような気がします。物語の主人公は、亡くなった方の姿が見え、会話のできる人でした。この人なら内田さんと楽しくお話しできたのだろうなと思います。絶対に内田さんのほうから嬉しそうに話しかけていただろうと思うのです。 いま、内田さんがお菓子コーナーに置いていった長崎五島名物のかんころ餅を皆でいただきました。これはアンテナショップで買ってきてくれたものだったんですね…。美味しかったですよー! バンドウ